Reservation空室検索・予約
航空券付きプラン
提携法人専用予約
2025.08.10
小さな町工場が立ち並ぶ蔵前エリア。ものづくりの精神が息づく町で、2010年に誕生したお店「カキモリ」は、ノートやインク、ペン、便箋など、“書く”ことで想いを形にする道具を届けています。
世界中から仕入れたこだわりのノートやペンの販売だけでなく、「カキモリ」オリジナル商品、お客さま好みの商品を作ることができるオーダーサービスも展開。
ガラス張りの店内に足を踏み入れると、町工場を思わせる紙の裁断音が響きます。店舗奥の階段をのぼれば、そこに広がるのは実験室のような空間。
「Inkstand by Kakimori」のカウンター
ここは、色と向き合うために設計されたというモノトーンの世界「Inkstand by Kakimori」。自分好みの色で「オーダーインク」を作ることができる場所です。オーダーインクづくりをはじめたきっかけや思いを、店長の山﨑有紗(やまざき ありさ)さんに伺いました。
カウンターに並ぶ、14種類の「カキモリインク」
「カキモリ」でオーダーインクづくりをはじめたのは、2014年のこと。きっかけは、お客さまからの声でした。
「『この色とこの色の間の色はないかしら?』や『長年愛用していたインクが廃盤になってしまったのですが、同じ色を扱っていませんか?』といった要望をいただくようになったんです。」
それまで“書く”ということにこだわってきた「カキモリ」だからこそ、固定の色だけではなく、お客さま自身が表現したい色を生み出せるような場所を作ることに意味がある......。取り組みの出発点には、そんな創業者の思いがあったと山崎さんは教えてくれました。
そうした取り組みへの思いが少しずつ人から人へと伝わり、「Inkstand by Kakimori」には、より“自分だけの色”を求めて訪れるお客さまが増えていったそうです。
オーダーインクに使われているのは、「カキモリインク」と呼ばれるオリジナルのインク。一般的な筆記用具に使われるものとは異なり、塗料や化粧品に用いられるような水や油に強いタイプを採用しています。
加えて、「カキモリインク」を作るために、インクの原料となる顔料を協力会社とともに開発。そうすることで、筆記用具としての使いやすさを実現しつつ、時間が経っても書いた文字が色あせないインクを生み出すことができたのだといいます。
「Inkstand by Kakimori」のカウンターには、そうした技術や思いが込められた14種類のインクが並びます。
数種類の色を混ぜ合わせながら、オリジナルインクを作りあげていく
オーダーインク作りでは、2〜3種類の「カキモリインク」を組み合わせます。
「たった1滴違うだけで、仕上がりの色ががらりと変わります。だからこそ、お客さまが真剣に向き合う姿、発想や色の捉え方に毎回驚かされるんです。」と、山﨑さん。
誕生日をインクの配合のヒントにする方や、贈る相手をイメージした色を作る方もいるそう。好みや作りたいイメージに合わせて色を足したり、薄めたり。「Inkstand by Kakimori」には、“自分だけの色”を探求する世界が広がっています。
「普段の生活でインクに向き合う機会はそう多くはないからこそ、対照的な白と黒のグラデーションの空間で、じっくり色と向き合き合ってほしいですね。」
スポイトで量を調整しながら、オリジナルのインクを制作する様子
試し書きをして色の出方を確認する
最後はそれぞれが思い描いた色を表現できるように、試し書きをしながら微調整していきます。
「インクを混ぜ合わせた結果『そうそう!この色!』といった喜ばれる姿を見ると、嬉しさがこみあげてきます。」
お客さまとのエピソードを柔らかい表情で語られる姿に、書く楽しさが広がる瞬間に立ち会えたような気持ちになります。
「カキモリ」の店長、山﨑さん
これからは、海外にも目を向けていくという「カキモリ」。ものづくりの町から世界へ。決して色あせることのない「カキモリインク」とともに、より多くの方と“書く楽しさ”や“豊かさ”を分かち合う活動は、この先も続いていきます。
Inkstand by Kakimori
電話:050-3529-6390
住所:東京都台東区三筋1-6-2
アクセス:都営地下鉄蔵前駅より徒歩6分、JR浅草橋駅より徒歩10分
HP:https://kakimori.com
SNS:https://www.instagram.com/kakimori_tokyoshop/
*全日予約制
*営業時間や定休日についての詳細は、上記リンク先にてご確認ください。